あまりに永く

TVで、素人の若者が唄の旨さを競い合うオーディション番組をやっていた。

出場しているのは、10〜13歳くらいの女の子中心。どの子もいずれ劣らぬ恐ろしいほどの歌唱力。英語の歌詞もなんのその。プロ顔負けの唄を披露する。両親もスタジオに駆けつけ家族で応援。




週末、私の携帯に我がサロンの若いアシスタントからメールが届く。


「次の練習日に、試験を受けさせてください!」



日々練習して、懸命に前に進もうと、営業後に遅くまで頑張っていることをよ〜く知っています。



自分の好きな分野で、成功するため全精力を傾けて頑張っている姿。

ほんとうに素晴らしいと思う・・。



閑話休題

どこにでも存在する高校生のリアルな放課後を、立ち位置の異なる何人かの生徒の目から描いた作品、「桐島、部活やめるってよ」という映画をご存知でしょうか?


2012年日本アカデミー賞の監督賞を始め脚本・編集賞他も受賞。朝井リョウ著のいまどきの高校で起こっているリアルを描いた同名小説の映画化です。



誰もが一度は通る、社会の厳しい現実が分かりかけるプロセス。子供でもなく、自立した大人でもない存在。



クラスや学校のなかで、部活動に青春を捧げて頑張っている層。


ルックスが良かったり、スポーツが万能だったりの、持って生まれたアドバンテージを発揮してエンジョイしている層。



いまひとつ大人に成りきれず、異性へのエネルギーを吐き出す場所もない文化部の根暗な層。


学校の中心的存在の桐島の失踪を軸にして、恋愛と失恋を絡めつつ、多重的に、狭いコミュニティの中の力関係や人間関係を浮き彫りした作品。







小さなコミュニティのなかで、実力者でも実社会では無力で、経済力もなく、確かなものは何もない。目前の欲望にただ忠実な若者。

5年後、10年後も平和な日本が存続し続けると、信じて疑わない。戦争なんて、ゲームやアニメの中だけの出来事。何度でもリセットが可能と信じている。


あまりに永く平和を享受し過ぎたこの国で。





一方、お隣の国では、国の将来、自分たちの未来を憂いて、立法院で座り込みを続ける若者たちがいる。


寒空の中、雨の中、メディアの冷笑の中、暴民とまでよばれても、座り続けてる。



それは、ただただ、台湾という国の為に。


彼らの抗争は、自国台湾を愛しているという意思からの行動。

http://taiwansokuhou.blog.jp/archives/4670333.html








平和憲法解釈の拡大、改憲に際して、身を呈して国や家族のために行動を起こせる若者が、この国に何人いるのだろうか・・・と。