「叱る」と「褒める」の狭間で

「心を鬼にして、褒めなさい」



昨今、教育関連の指導書に、そのような文言をよく目にするようになりました。







先日、サロンでメイン・アシスタントへの昇格試験を2名連続で。技術については別におこないますし、筆記試験などではなく、口頭でアンサー&クウェスションの形式です。



お客様に、「カラーってなぜ、髪の色が染まるの?」と質問をうけました。どのようにお答えしますか?



パーマ施術後、数本のロットに当たりが弱い部分を発見。どう対処しますか?



サロンで施術中、突然、地面が揺れ出しました。どのように行動しますか?



というような質問を、かなりの数。模範解答を書かせていただくと、



人の身体の肌、瞳、髪などの色を決定しているのは、メラニンという色素です。生まれもってメラニンが多いと黒人の方のように、全身が褐色や黒に近くなりますし、少なければ白人の方のように、ピンクの肌、ブルーの瞳、金髪になります。髪の色を変えるには、一度、過酸化水素などでブリーチして、髪の表面のキューティクルを開かせて、メラニンを抜いて金髪の状態にしたうえで、化学染料を入れることで均一に髪の色が変わります。



まず自ら、申し出をさせていただき、すぐに心よりの謝罪。担当者及び、店長、ディレクターに報告。お客様の時間のご都合を確認。時間がある場合はすぐに、当て直しをさせていただき、お時間がとれない場合、後日のご予約をその場でお取りさせていただく。



すばやく状況を冷静に判断。施術中であっても、安心安全を第一に、速やかに出口へご誘導し、避難していただく。その際に、店長・ディレクターの指示に従うこと。連絡・報告・相談の徹底。





考えられる様々な状況に、いかに対処できるかを答えてもらうのです。頭で理解していても、すみやかに言葉で言い表せなければ、実際の場合、うまく対応できると思えませんから。

この日は、1名のみ合格。





技術を指導していくことは、本当に難しい局面に入っていると思います。育ってきた環境からか、メンタル面で弱い子が多いですし、学ばなければならない内容も、高度化、複雑化しています。お客様の前で、頭ごなしに怒るなんてことは、私たちの時代には毎日のようにありましたが、いまの時代はあり得ません。感情をいれずに、愛情を持って指導・教育するが基本です。



「鉄は熱いうちに打て」の言葉通り、技術に関しての詳細は、その場でしか指導できない時があります。営業後、と思っていても、指導する側が忘れてしまうことも多々あります。かといって、一呼吸おいてからでないと、感情が入ってしまったり・・。そのあたりをコーチングにて学んでいる最中です。



答えだけを伝えて、自分で考えてもらうことを怠ると、変化に応用ができない子に育ってしまいます。



出来ていないところを平均点にもっていくより、良いところを伸ばす。これも、よくわかっているのですが、接客の場合平均に満たない場合、現場においては仕事に入ってもらうことさえ不可能になりますから・・。



その子に合った境界線を決めて、愛をもって、褒めて育てる。



言葉では解っていても、人間形成を含め、ほんとうにむずかしい。1年上の先輩が、下の子たちを指導するピラミッド型の大家族主義でサロンを運営する場合、なおさらです。

「優しさ」だけでは、到底、甲子園に連れて行けませんし、リーグ優勝、大リーガー養成なんて到底無理。地区予選勝ち抜きで満足して、突然変異の出現を待ち続ければよいのか・・。



頭をかかえる日々は、最後の日まで続きそうです。





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