「永遠の僕たち」 シネマ部にて

人は希望がなければ生きられない・・

前作「ミルク」で、マイノリティのために戦った政治家の半生を描いて、アカデミー監督賞を受賞したガス・ヴァン・サントの作品「永遠の僕たち」を鑑賞しました。プロデューサーは、A木・Mちゃん。



この監督の作品、「グッド・ウィル・ハンティング」あたりから大好きで、「マイ・プライベート・アイダホ」、「エレファント」、「ミルク」と若者の青春や社会的マイノリティを描かせると、右に出るものなしと・・。「小説家を見つけたら」あたりも大好きな作品。



今作「永遠の僕たち」も、ちょっと変わった若者を題材に撮られたファンタジィーのようなラブストーリー。

赤の他人の葬儀に紛れ込んで参列を繰り返す少年のシーンから始まります。

ある日、葬儀社の人間から見とがめられた少年を、参列者の少女に救われることから、物語は展開していきます。

チョークで道路に描いた彼らの姿が、ステキ。山下達郎の「ピンクシャドー」を想い出しました ↑

交通事故により両親を失い、自らも臨死体験をしたイーノック少年と、癌で余命数カ月との宣告を受けている少女アナベル。やや病的な感じさえする繊細な少年少女のカップルに、第二次世界大戦で0戦で特攻隊として死んだが、成仏できずにいる幽霊ヒロシが登場し、絡んでいきます。





http://youtu.be/RcLPPfUzU1w (予告編)

その性格、彼らの日常、遊びから、彼らが「永遠の子供」であることを強くアピールしていきますが、アナベルとの別れの時が近づくにつれて、彼らの中に変化が現れ始めます。「死」を受け入れ、それを乗り越えることにより、成長していくプロセスが、美しく、幸福感に満ちた映像とともに、透明感のある青春映画に仕上っています。

愛するものの「死」という絶望の淵から、新たな希望は見出せるのか・・。

主演は名優デニス・ホッパーの息子、ヘンリー・ホッパーと「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカ。準主役のヒロシ役に、北野武作品「アウトレイジ」の加瀬亮が抜擢されています。

加瀬亮は、アメリカで育った帰国子女で英語が素晴らしく、まったく破綻なくの好演。

ヘンリー・ホッパーの硝子の少年も、見事。

ミア・ワシコウスカは、天性のイノセントさで、「もってる」女優さんだと。

イーノック少年は、はたしてアナベルの死を受け入れて、悲しみを乗り越えられるのか・・・



その答えは、最後のシーンのイーノックの顔にあらわれています。




アメリカでは興行成績が振るわなかったそうですが、秀作ですよ。

家族や恋人のような大切な人と最期に立ち会えず、想いを伝えられなかった方には、特にお薦めできる作品です。

リニューアルしたサロンでの初めてのシネマ部。





私自身、凹んでいるときに支えていただいたメンバーの方々へご恩返しがしたいと・・。先日ご紹介したイタリアンから、料理をお取りする予定でしたが、定休日。でも、「メツゲライ・クスダ」さんから料理をお願いして、楽しい会になりました。



A木さま、素敵な作品をありがとうございました。初参加のT光さん、おつかれさまでした。

加瀬亮は、ほんとうに若く見えますねぇ。


■□■芦屋、宝塚、三田の美容院 ANTENNE (アンテーヌ)□■□

http://www.antenne.co.jp


オ・ブリコルール 芦屋 0797 35 1121

オペラ 宝塚南口    0797 71 7747

ピオニ 宝塚山本    0797 80 0030

ジロ  三田      079 559 0500

オートレ山手台     0797 82 0220