調理法の冒険

昨夜は、ほんとうに久しぶりに苦楽園のお鮨屋「鮨千」にお邪魔して、美味しい魚をいただきました。

印象に残っているのはこれ。












白海老のお造り。富山湾辺りで獲れる小さな、白いエビです。淡白で、上品な甘さ。酢橘をふりかけ、塩とワサビで交互にいただきました。

素材が素晴らしいと、身体が喜んでいるのが分かります。

ただ単にそのもの自体を食べるより、調味料や香辛料で数段美味しくいただけますよね。でも、元の素材が分からないほどに変化させるとしたら・・。





それをもっと進化させる研究、「分子ガストロミ―」という調理法をご存知でしょうか?

これは近年、物理学、化学、生物学、工学の知識を調理のプロセスに取り込み、これまでにない新しい料理を創造しようとする「分子調理」のこと。本来の形とは別の表現で、まったく新しい食感と驚きを追求していきます。真空化したり、凍らせたり、球体にしたり・・・科学とデータに基づいて行われる新メニュー。

世界的に有名なのは、やはり「エル・ブリ」のフェラン・アドリア氏でしょう。ドキュメンタリー映画にもなっています。

これをご覧いただいた方が分かりやすい。



エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン』予告

すでに、「エル・ブリ」は閉店していますが、東京の「ロブション」などで食することができます。最近は、大阪でも食べられるお店ができたそうです。個人的には、一度は試してみたいと・・。







人間の美味しいものへの欲望は、終わりがない。アメリカなどでは、食材でなかったものを食べる・・・たとえば虫を食べる試みがすでに始まっているそうだ。

実際、日本でも古来より「イナゴ」、「蜂の子」などを食べてきたし、韓国などでは、縞模様のカイコのような幼虫を、紙コップに山盛り入れた物が、道で販売されていたりします。見つけたときは、びっくりでした。

前述の海老、あるいはナマコとかクラゲなども、考えてみれば海の中に住む昆虫のようなものだろう。

でも、いくら高タンパクで、炭水化物を含まないといっても、やはりコウロギやサソリやタランチュラは・・ね。