技術者のプライド「下町ロケット」

子供の頃、夏休みの宿題で苦心して作った模型や縫い物に、ほれぼれと見入ったご経験はおありではないだろうか?




ものを作る喜びを知っている方なら、ワクワクしてページをめくる手がもどかしく感じるような小説があります。池井戸潤氏の「下町ロケット」です。





そして、その物語をドラマ化した日曜劇場を観て、歳のせいでもなく目頭が熱くなりました。ご覧になっておられる方も多いのでは・・。


「技術者は自分の無力さを知っているよ。毎日、壁にぶつかってばかりだからな。だからこそ、腕を磨いて、徹夜で開発に没頭して、次こそはって信じてものを作り続けているんだ。なんでか分かるか?おもしろいんだよ。昨日できなかったことが、今日できるようになる。昨日、分からなかったことが、今日解るようになる。それが自分の技術に生かせたら最高だ。」

この言葉は、主人公佃製作所の社長が法廷の場で声高々に叫ぶひと言です。

こんなにテレビドラマで感動したのは久々のこと。特許侵害を巡る法廷劇や、大企業による買収といった単なるビジネスドラマではありません。研究者として挫折し、父の町工場を継いだ佃社長は、メインバンク、ライバル企業、巨大企業と戦いながら、同時に物作りにかける技術屋として夢を追い続ける姿を赤裸々に魅せてくれます。技術に携わる人間として、やはりその熱い想いとプライドに、心揺さぶられるのです。

まわりの社員たちのそれぞれの葛藤に学ぶこともたくさんある。属する組織が大きいから安住し、それで良しとするのか、小さいから仕方ないと、限界を作り我慢するのか。最も大切なことはなになのかと、生き方、あり方まで問うてきます。

しばらく、日曜日の夜がくるのが楽しみになりました。


それにしても、以前、書かせていただきました北海道の株式会社植松電機の専務取締役、植松努さんとイメージがだぶるなあ。

http://spotlight-media.jp/article/106300900536746109





以下から、1話総集編と2話目がご覧になれます。

第三話(1週間だけ観れます)
http://www.tbs.co.jp/muryou-douga/rocket/003.html


いつも、お立ち寄りいただき感謝しています。